車が苦手な宅建士も不動産業界で働ける！？
運転免許未取得、ペーパードライバー、そもそも乗りたくない等、宅建士として働く上で「運転免許は必須なの？」と悩む人も多いはず。今回は営業マン、事務員、業務委託それぞれのパターンで免許の必要性と、車が苦手でも活躍する方法を琴葉姉妹と一緒に学んでいきましょう！
結論
正社員営業の場合、大抵必要になる
事務員と業務委託の場合は無くても可能性有り
車が苦手でも、分譲マンション販売会社なら宅建士として成功できる
ねえ、お姉ちゃん。不動産業界ってやっぱり運転免許が必須？
そやな、営業マンの場合無いと仕事にならん事が多いな。それ以外の雇用でも基本的には免許があったほうが良いで。けど高い運転技術は要求されへんから過度な心配は不要やし、無くてもやっていける道はある！
前提として宅建士が〇〇に配属される場合は？という想定の話やで！
不動産業界で運転免許は必需品！その理由とは
そもそも車ってどういう時に必要になるのかな？通学中とかにお店を覗いてもテーブルで会話したり、パソコン触ってる事が多いイメージなんだけど。
不動産業務を一連の流れで見たら、確かに車に乗ってる時間は短く思えるかもしれん。ただ売上取れるかどうか決まるのは、まさに車を運転して関わる事になる物件案内と物件調査の2つや！
物件案内というと、車に乗って契約したい物件を見に行く時だよね。最初から契約したい物件決まってる人となら別に要らない気もするけど？
葵の言うケースのように、最初から物件決め打ちしてるお客さんの場合は案内の時に車不要やな。現地待ち合わせで内見して、その場か最寄駅で解散したら終わりや。
ただこういうお客さんはそんなに多くないし、物件調査でどの道必要な事多いから割とレアなケースとも言える。
営業の場合は必需品！その理由は売上2倍戦略に有り
まず正社員営業の場合やけどこれはもう必需品と言える。地方も都市部も関係なく持ってないと仕事の効率が悪すぎるんや。
正社員という雇用形態の場合、まず売上を取ることが求められる。売上を取るには客単価と回転率を意識して仕事していかんとノルマ到達なんてまず不可能になってくるから、車を使ってスムーズに内見案内と物件調査を行う事が求められるんや。
あ、やっぱりノルマあるんだ・・・
ノルマの無い会社なんてあらへんよ、ボランティアじゃあるまいし・・・
会社によっては個人ではなく店単位だったり、目標とか粗利とか言い換えてるけど結局はノルマである事に変わりない。
んで肝心の傾向なんやけど、最近はオンライン内見や現地集合して終わったら解散というパターンも実際増えてはいる。けど規模としてみたらまだまだ少なくて車で2・3件案内する昔ながらの営業手法が圧倒的に多いんやで。
不動産界の戦略でもあり事情でもあるんやけど、この方式を取る理由としては
❶お客さんが当初希望する物件
❷その希望物件より一回り質の悪い物件
❸質が一番良く、なおかつ多くの広告料を取れる単価の高い物件
これらを❷→❸→❶の順でお客さんに見せる事で心理的に❸を選ばせたいんや
これっていわゆる、捨て物件とか当て物件とかADとか言い合ってる・・・
そう。法律で報酬が厳しく制限されてる不動産業界で、知恵を出し合って作り上げた営業のセオリーともいえるな。
心情としてはお客さんの希望物件を周辺施設含めて入念に調べて、その1件全力で対応して報酬を得られるのが理想ではある。でもそれだけ頑張っても、契約成立が保証されてるわけではないし大前提としてお客さんの数は限られてる。
一方正社員である以上毎月支払う給料と保険料が必ず必要となる。それ以上の売上を取ってもらわんと困るというのが、会社の考えになるのは当然や。
こうなるとお客さんが希望するからと安い物件1つだけで済ませるわけにはいかないんや。同じような時間で売上が倍以上変わるんやったら営業として何件か提案していく必要があるで。
皆そんな頻繁に引っ越しする訳じゃないし、不動産屋は他にもあるもんね。
物件調査や写真撮影する際も車で移動する事が多い。取り扱う物件、全部都合良く駅徒歩5分以内にあるとは限らへんしな。売買物件の土地や一戸建てなんかだと、猶更車で移動しないとしんどい位置にある事も多いんやで。
後は区役所やな、地方なんか何故そんな所に！と言いたい場所に存在してる事あるから徒歩なんて無理やで・・・資料取ってくるだけで1日終わってしまう。そんな営業マンが重要事項説明も担うなんてスケジュール的に無理があるな。
稼ぎたくて営業になるんやろ？車使わんと売上あがらんで？給料も伸び悩んでしまうで？
事務員の場合あれば尚可という温度感
やっぱり営業は車使ってナンボな世界なんだねぇ・・・じゃあ事務員さんは？
事務員の場合はそこまで求められる事ないかな。あれば尚可としてる求人広告が多い印象ではあるで。
基本的に事務員は電話やメールの対応、帳簿の記帳、来店対応を行いつつ管理会社や保証会社へ取次、物件情報の更新といった営業サポートという立ち回りになってくる。大きな規模の会社でない限り営業マンが物件資料までは取ってくるケースが多いから事務員が役所に出向いてるパターンはあんまりないな。
けど宅建士なら重要事項説明という超重要な仕事があるで！
これは想像できる通りの仕事の風景だね。外から見た不動産屋で、入口に一番近い席で作業してる人が事務員さんのイメージ。
事務員にとって車があると他店の応援に行く事も内見代行も、役所に出向く事も可能になるから仕事の幅が広がるのは間違いないな。給料が上がる見込みと考えるなら持ってて損はないやろ。
営業したくないから運転免許取らないという選択肢はうちの考えやと無しや。事務員なのに営業ばっかりさせられると不満なら転職すればええんやし。
お金が全てじゃないけど、労働するならしっかり給料貰わないとね！
業務委託の場合、免許は必要だが使うかは本人次第
じゃあ、お姉ちゃんも該当するけど業務委託で働く人はどんな感じ？
会社の方針と、その人がどの位稼ぎたいか次第やな。不動産業界における業務委託の位置づけとしては、
・限界まで固定費を下げたいので専任宅建士以外ほぼ業務委託にしている
・専任宅建士が増えて余ってる従業員枠で売上が取れれば御の字という考え
どちらかの考えで採用されている事が多いな。どっちの場合も会社と従業員を養う為の売上は自社内で既に取れていることが多いから、余ってる従業員枠の有効活用といった感じやね。
ノルマを課せられる事が少ないから、本人がどの位時間を使えるか、その時間でどの位稼ぎたいかで車の必要性も変わってくるで。
ガンガン稼ぐ、あるいはノルマがあるというなら午前も午後もアポ埋めて車を使って、効率良く物件案内も調査もこなしていく必要があるで。
逆にこれ以上稼ぐ気になれないというなら、業務受託先の会社に案件を流して紹介料だけ貰って終わりにしたり、1件決め打ちでやってくるお客さんだけ現地待ち合わせの内見対応したりと営業手法を変える事ができる。
おお、それなら車が苦手な人でも活動ができそう！
やったら稼げる、やらないと稼げない。それが業務委託やから車を使うかどうかは本人次第や。
ただし車を最初から絶対使いたくないというなら業務委託して貰える可能性はかなり低いで？どう考えたって売上取りにくそうな相手なんやから当然やね。乗れるけど必要に迫られない限り使わない位の温度感で丁度良いと思うわ。
車が苦手でも宅建士として働きたい時の対策
そういう訳で、宅建士活かして稼ぎたいというなら車は必需品やな。
うーん・・・でも中にはどうしても車が乗れない人っているよね？乗り物酔いが酷いとかもだし、視覚に異常があって正常に判断しにくいとか。
車に乗れないというだけで採用面でも活動面でも大きく不利なのは事実やな。けど諦める必要は一切ないで。
まずはさっき紹介したけど、事務員ならそこまで車に乗る必要性が高くない。それでいて重要事項説明の機会はあるし宅建士手当も支給してもらえる。まず選択として持っておくべきやな。
後は町の不動産屋ではなく、マンションを売ってる分譲会社等に就職するのも有効な選択肢やで！
分譲マンションはその性質上、大半が駅から徒歩10分圏内に存在しているで。あちこち内見に行く必要がなく、大抵モデルルームに駐在して来店されたお客さんに対してのみ営業する事になるから車の必要性は低いんや。
分譲マンションかー、言われてみたらモデルルーム自体が店舗だから、出歩く必要性がないもんね。重要事項説明に必要な資料も手元に全部揃ってるし！
最も、投資用物件を扱ってる会社の場合はこの限りではない。マンションが異なったら様々な情報が異なってくるから、調査にせよ内見にせよ、車が無いと非常に苦しい営業になってしまうから会社はよく調べてや！
まとめ
宅建士になった以上は稼ぎたいって思うのは当然だと思うけど、そうなったらどうしても車の運転がついて回る事になりそうだね。
でも上を目指さないなら働き方を変えれば対応できそうではあるね。
そうやなー、正社員で営業やるなら車無いと仕事にならへんと思う。でもそれ以外なら条件次第で使わない働き方はあるから、車が嫌やというだけで宅建をただの飾り物にする必要はないと思うで。
補足やけど、運転技術はそんなに必要ないから安心してや？目的地に安全運転でたどり着いたらそれでええんや。長い事車に乗ってない人でも、ペーパードライバー講習を数時間受けたら復帰できるから過度に警戒しなくてええで。