副業の定番 週末宅建士のススメ
宅地建物取引士(宅建士)の活用方法として、顧客が増える週末のみ宅建士として
働く雇用形態が可能な点が注目され、資格取得後の新たなキャリアとして選ばれる事も増えています。本記事では未経験でも挑戦できる理由、実際の求人状況、併せて
活用しやすい資格と関連する業務について詳しく解説します。
結論
週末宅建士は未経験でも採用されやすく結果を出しやすい
簿記やFPがあれば事務経理にも仕事の幅が広がる
亜種として平日調査員というパターンも存在する

今日紹介する週末宅建士は主にアルバイトとしての雇用になるで。
宅建士としてリターンを得るまでの速さは最速と言って良いな。

苦労して取ったんだから見返りは欲しいよね

ただし既に不動産仲介業に従事してる人は原則不可能やで。
利益相反になるから当然といえば当然やな。
週末宅建士の特徴
平日は本業に励んで、土日祝日だけ不動産屋で宅建士として働く人々を週末宅建士と呼びます。
主にアルバイトとして採用され、独占業務の重要事項説明(以下重説)とそれに関わる調査や書類仕事を
営業マンに変わって行う事になります。
不動産業界の特徴として、重説は必ず対面またはIT上で確認しながら実施する事が義務付けられており、
これを省略して契約する事は認められません(ただし相手が宅建業者であれば交付のみで可)
この為、大半のアポイントが土日祝日に固まってしまう傾向が強く、業務の集中する週末だけでも人手が
欲しいという事情があります。
アルバイトの宅建士がこういった業務をこなす事で営業マンのスケジュールを空ける事が出来、負担を
軽減すると共に次の売上を取りに行く営業活動が行えるようになります。

どの業界でも閑散期と繁忙期ってあるんやけど、不動産業界も例外やないで。
週末は大抵忙しくて、雑務に手が回ってないことが多い。

飛び込みのお客さんも休日に多いしね。
未経験でも挑戦できる理由
週末宅建士といっても、採用企業によって業務の幅は大きく異なります。物件の撮影や情報更新が
中心業務となる事もあれば、重説をどんどん任せてくる事もあるでしょう。
しかし未経験の宅建士が果たして戦力になるのでしょうか?
答えは できるようになる です。
実際の所、試験に合格して登録実務講習終えただけで即戦力とは言い難いです。登録実務講習では事前に
資料が揃えられており、解答用紙(重要事項説明書)へ転写して仕上げる作業も大部分が既に完成しています。自分で資料を揃えて重説書を作るより難易度は低く、重説のロープレに関しては一切触れられません。
では何故、未経験でも宅建士が採用されているのでしょうか?
それは社員が事前に資料や完成した重説書を用意してくれているからです。
重説書も契約書も従業員なら誰でも作ることができます。それをチェックし間違いがない事を確認して
記名した後、実際に重説をするのが宅建士の独占業務となります。
実際、重説書を作るのに必要な資料は平日に役所や法務局等に足を運んだり管理会社に問い合わせて資料を揃える必要があります。一方で重説や契約は休日に行われることが多くなっています。
その為、週末宅建士が自身の力のみで重説書を作ろうとしても、事前に誰かが資料を揃えてくれないと
完成させる事は不可能と言えます。
これらの事情から、申し込みを取った営業マンが資料を用意しておく、あるいはそのまま重説書と契約書を作成しておく。それを週末宅建士が確認し、読み合わせを行うという流れが多くなっているのです。
一例をあげれば未経験宅建士の採用直後は、責任者や他の宅建士が既にダブルチェックも済ませた重説書をトリプルチェックするように確認の仕方を学び、他の宅建士の重説を見学する事から始まります。
その後は徐々に重説作成に関わる頻度も増え、重説を実行する機会も増えていく事となります。
このレベルまで成長すれば資料を用意すれば良いだけとなり、営業マンは次の行動を取りやすくなります。

賃貸物件の重説は比較的簡単な内容やから、未経験のバイトであっても
作成・実施共に十分こなせるようになるから任せてもらえるんやで。

いきなり転職せず、実務をまず経験したい人にも向いてるね。
実際に求人はあるのか?
求人自体は多くの企業で募集が行われています。実際に【宅建士 副業】や【(地域) 週末宅建士】で検索を
かければ無数に掲載されている事が伺えます。応募先が無い!という事は考えにくいですね。
特に引っ越しシーズンの秋と1月から4月の繁忙期には募集も多くなります。また繁忙期に備えて少し前から雇用し、教育を済ませておこうとする企業もある為、結果として通年で求人が出ている状態になります。
ちなみに傾向として1~4月は独身、秋はファミリーの物件探しが多くなっています。
傾向としては、宅建士の独占業務を行いつつ内見案内や物件調査といった営業的な傾向が強いですが
簿記やFPといった資格を併せ持つ人物を求めた求人も比較的多くなっています。宅建士=営業ではなく
サポートする側が望ましい場合はこういった企業への応募を検討すると良いですね。
またアルバイトとは異なりますが、クラウドワークス等のオンラインプラットフォームでは、深夜帯等の
営業時間外にIT重説を依頼する業務委託の募集も確認できます。こちらは完全在宅で行えるのが利点です。

簿記の資格があったら、営業だけでなく事務方の仕事も兼任出来て応募先が
増えるから併せて持つにはおすすめやで!

資格ではないけどSNSの発信力をアピールするのも手だよ。
亜種 平日調査員
宅建士の副業は週末だけでなく、平日にも活かせる形態があります。その一つが重説書の作成に必要な
調査や資料収集を行う平日調査業務です。
先述のとおり、重説作成に必要な作業の多くは平日に求められますが、不動産屋の多くは火水を休日と
しています。そこで、この休日に依頼を受けていた物件の調査を行い重説書作成に必要な資料を集めて
依頼先へ送信する事も立派なビジネスとして成立するのです。
主に広範囲の投資用物件を扱っている企業からの依頼となり、検収をもって報酬を得る形式になります。
仕事柄、宅建士である必要性は特にありませんが、重説に必要な資料を集めきれるという信頼を得やすい点
宅建士である方が依頼を受けやすいと言えますね。

地方のアパートなんか権利関係も複雑だったりするから調査は念入りにな。
最後に
宅建士として、未経験からでも挑戦できる正攻法の活かし方といえる週末宅建士。
ただ資格を抱えてるだけで勿体ないと思ってる人が、収入に変えていくにはいい塩梅といえますね。
副業としての可能性を広げてみてはいかがでしょうか?